フランス薬局の定番ドクターズコスメ【SVR】を徹底紹介

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きぬ

清潔感を大事にしたスキンケアを心がけていましたが、50代になってエイジングケアの必要性もひしひしと感じています。「肌をいたわる」プチ贅沢として、私はフランスの薬局の定番「SVR」を愛用中です。

フランスの薬局の定番スキンケアブランド「SVR(エスヴェエール)」をご存じでしょうか。

薬剤師と皮膚科医の夫妻によって1962年に誕生、敏感肌でも安心して使える処方と、高濃度の有効成分を両立させたドクターズコスメとして知られています。

50代の私自身、薬局でのおすすめをきっかけに出会い、今では毎日の基礎化粧品として欠かせない存在になりました。

日本ではあまり馴染みの少ないSVRブランドについて、実際に使ってみた感想・他ブランドとの比較を交えながら紹介します。

目次

フランス発スキンケア「SVR」

SVRは、フランス発のスキンケアブランドです。

会社名称Laboratoire SVR
(ラボラトワール・エスヴェエール)
本社所在地Le Plessis-Pâté
(フランス、エソンヌ県ル・プレシ・パテ)
設立1962年
事業内容スキンケア化粧品の製造・販売
事業規模フランス国内3,300店舗で取扱い
世界75ヵ国展開
年商120〜140 Mユーロ
従業員約500名

薬剤師・皮膚科医が創業

SVRの歴史は、1962年、イギリス海峡に面したフランス・ソンム県にある海辺の町・オー(Ault)にある薬局の薬剤師、シモーヌ・ヴェレによって始まりました。

彼女は、薬局のバックヤードで革新的なスキンケアの研究に没頭、有効成分の高いパワフルな処方は、地元ですぐに評判を呼びました。

初期の商品のひとつ、日焼け止め「FILTRASOL(フィルトラソル)」は夏の必需品となり、さらに日焼け後の鎮静ケア「CALMOBRUL(カルモブルル)」も開発しました。


その効果に感銘を受けた夫、皮膚科医ロベール・ヴェレ(Robert Véret)が、妻シモーヌの専門性を薬局の外へ広げることを提案。

こうして SVRが誕生しました。

ブランド名「SVR」は、S(Simone)、V(Véret)、R(Robert)の夫妻の頭文字に由来しています。

高濃度有効成分・高耐性を両立

SVRのもうひとつのロゴ。ヘビは「健康」、バラは「美しさ」の象徴で、SVRの哲学の象徴として描かれている。

創業者夫妻のビジョンは、「敏感肌の人にも安心して使えて、かつ効果を実感できる製品を作ること」。

当時、敏感肌用製品は「低刺激」か「効果重視」のどちらかしか存在しない中、SVRは 高濃度有効成分 × 高耐性 を両立させることに挑戦しました。

その精神は、現在のSVRにも引き継がれています。

What makes SVR unique? We prioritize exceptionally high concentrations of active ingredients, ensuring that our formulations are both effective and well-tolerated. This dedication to quality and efficacy has made SVR a leading name in dermo-cosmetics.

私たちの最大の特徴は、非常に高濃度の有効成分を配合しつつ、肌への耐性も高く設計されていること。
この品質と有効性へのこだわりこそが、SVRを皮膚科学スキンケアのリーディングブランドへと押し上げました。

引用:SVR US版公式サイト”Our Story“(和訳は当サイトによる)

市場シェア第5位

現在、SVRは世界75か国以上、フランス国内3,300軒以上の薬局で販売されています。

SVRは、「ドクターズコスメ市場で約6.5%のシェアを占め、上位5ブランドに入る」(IQVIA調査「Under the Skin – Dermocosmetics 2022」)とされています。

さらに上位にいるのは、ロレアル(ラ・ロッシュ・ポゼ含む)やピエール・ファーブル(アベンヌ含む)といったグループが名を連ねているでしょう。

きぬ

SVRは日本では個別に輸入されている事例はあっても、正式には進出していない(2025年7月現在)ようですが、フランスでは60年以上の歴史を誇るブランドで、フランスの薬局では定番のブランドです。

フランス薬局コスメ文化とSVR


薬局で買える化粧品「ドラッグコスメ」といえば、日本では「プチプラ=安くて使える」イメージに対して、フランスの薬局コスメは「決して安価ではないが、医療由来の信頼感で選ばれる」というイメージです。

フランスの薬局コスメには、いわゆる「デパコス」(デパートで購入できる高級化粧品)のような華やかさはありませんが、地に足のついた実用重視の側面があります。

きぬ

私は、SVRのこんなところに惹かれています。
・「プロが作ったドクターズコスメ」という安心感
・敏感肌の人でも使える処方という安全性
・高濃度有効成分と高耐性の両立という有効性
・スキンケア商品のみ開発・販売する専門性

肌の悩みに対応、SVR製品シリーズ

SVRには、肌の悩み・タイプに対応した17シリーズ(2025年7月現在)の商品を展開しています。

各シリーズを簡単に紹介します。

シリーズ名内容
A B3 C
高濃度美容液:疲れ、シワ、肌の凹凸、毛穴の開き、くすみなど、あらゆる肌の悩みに応える即効性のある美容液
Biotic
ビオティック
シワ・くすみ・肌の乱れケア:プロバイオティクス、ビタミンC、ヒアルロン酸で肌の再生力を高める。
Cicavit+
シカヴィット・プラス
ダメージ肌ケア:すり傷、赤み、虫刺されなど、毎日の小さな肌トラブルをケア。
Clairial
クラリアル
シミ・色素沈着ケア:紫外線、加齢、ニキビ跡など、あらゆる種類のシミに効果を発揮。
Densitium
ダンシティウム
50代向けエイジングケア:50代の肌のハリ不足や輪郭のゆるみにアプローチ。3週間で効果を実感。
Hydraliane
イドラリアヌ
乾燥肌・うるおいケア:自然由来成分100%の集中保湿。全肌タイプ対応。環境に配慮した包装。
Hygiène quotidienne
イジエーヌ・コティディエンヌ
敏感な手肌用:家族全員で使える洗浄・消毒シリーズ。乾燥を防ぎつつ、安心して使える。
Palpebral
パルペブラル
敏感・アレルギー肌の目元専用ケア:皮膚科推奨の高耐性処方で、デリケートな目元をやさしく守る。
Physiopure
フィジオピュール
全肌タイプ向けクレンジングケア:酸素を与えるマグネシウム配合で、肌の汚れをやさしく落とす。
Sebiaclear
セビアクリア
ニキビ肌・脂性肌ケア:敏感肌にも使える高濃度ニキビケアシリーズ。7日間でニキビや黒ずみ、皮脂をケア。
Sensifine
センシフィーヌ
敏感肌・アレルギー肌ケア:敏感・多重アレルギー肌用の超低刺激ケア。成分数8〜10種のミニマル処方。
Sensifine AR
センシフィーヌ AR
赤み・ほてり肌ケア:赤み抑制に特化した高濃縮成分と、温度調節効果を備えた処方。
Spirial
スピリアル
発汗ケア:48時間持続のデオドラント。発汗タイプに応じてアルミニウム塩無配合・適量配合の2タイプ有。
Sun Secure
サン・セキュール
日焼け止め:透明感のある快適な使用感&高い紫外線防御力を両立した夏のスキンケアシリーズ
Topialyse
トピアリーズ
超乾燥肌・アトピー肌ケア:超乾燥肌・アトピー肌用の保湿&洗浄。かゆみを強力に抑え、心地良さを実現。
Xerial
サン・セキュール
乾燥肌・角質ケア:乾燥・角質肥厚肌用の高濃度尿素配合。ザラつきや角質を滑らかに整える。敏感肌対応。
AK Secure
AK セキュール
皮膚がん予防ケア:太陽に過敏な肌、免疫抑制中など、紫外線に弱い肌を保護・修復する医療用スキンケア。
SVR公式サイトで販売中のシリーズ(2025年7月現在)
きぬ

あらゆる肌の悩みに応える商品展開に感心しました。個人的には、Densitium(50代向けエイジングケア)シリーズが気になります。

50代の私の基礎化粧品「SVR」

我が家にあるSVR製品(2025年7月撮影)

私の肌質・スタンス

きぬ

私の例を参考にしてくださる方のために、私の肌質とスキンケアへのスタンスを少し紹介させてください。

肌質

  • ドライ寄りの「普通肌」。
  • 本来はノーマル肌なのだと思いますが、フランスの気候が乾燥しているので、スキンケアを怠ると本当に乾燥します。
  • 昔から、ニキビやできものは滅多にできません。

美容スタンス

  • 清潔感を大事に必要最低限のスキンケアを心がけています。
  • 美容マニアではありません。
  • いろいろ試したい気持ちはなく、自分にとって良いもの・合うものを使い続けたいタイプです。
  • シミ・そばかす予防は意識しますが、美白には興味がありません。
  • 最近はシワよりもハリ不足・透明感の低下が気になります。
  • 年齢的に「エイジングケア」に向き合いたいと思っているところです。

薬局のおすすめで出会ったSVR

私がSVRを使いはじめたのは、フランスの薬局で薬剤師さんにおすすめされたのがきっかけです。

日焼け止めクリーム

フランスの薬局で販売されている主な日焼け止めクリーム(Avene、La Roche Posay)などは既に使用済みで、(悪くはないんだけど、もっと良いものはないかな?)と探している時に、薬局の薬剤師さんに相談したところ、おすすめされたのがSVRでした。正直、(薬局に置いてあるけど知らないブランドだな)と思っていました。実際に使用してみると、肌になじむフワッとした質感がとても気に入りました。

SVR SUN SECURE | Blur SPF50+
created by Rinker

目元用クリーム

虫刺されで、目が開かないほど「まぶた」が腫れ上がってしまった時、薬局でおすすめされたのが「SVRの目元用クリーム」でした。デリケートな箇所にも使えるかゆみ止め商品を想定していたので、スキンケアブランドを紹介されたのは意外でしたが、「これがよく効く」と薬剤師さんの一押しだったので購入。塗った翌日には虫刺され痕も分からないほど腫れがなくなって驚きました。

きぬ

私のSVR歴はたった3年ほどですが、日焼け止めクリームと目元用クリームの使用経験からSVRへの信頼爆上がり!で、他の商品も少しずつ買うようになりました。

美容液: [A] Ampoule Lift

きぬ

レチノール配合美容液がほしくて購入。初めて使用した直後から、「肌のハリ」を感じました。1日置きの夜用ケアとして使用しています。

全身ソープ:Huile Lavante

きぬ

SNSで偶然見かけたフランスの美容インフルエンサーのショート動画を見て興味を持ちました。アトピー肌の人にも使える全身用ソープ(髪・顔・身体)。オイルですが、ベタつきなくしっとりした使用感。私は全身これ1本で洗っています。旅行に行くときも荷物が増えずに便利。

スクラブ:XERIAL | Gommage

きぬ

前出のオイルとセットで使用するスクラブ。スクラブの粒々とオイルを掌で混ぜて、腕・脚を中心に週1回くらいのペースで使っています。このスクラブは好みが分かれると思いますが、スクラブの量を自分で調節できるところが気に入っています。

SVR Xérial Gommage
created by Rinker

目元用クリーム:PALPEBRAL | Crème

きぬ

目が開かないほど「まぶた」が腫れ上がった時に、私を救ってくれたクリーム。すぐに買う必要はないものですが、似た症状になった時にはぜひ思い出して参考にしてください。

日焼け止め:Blur SPF50+

現在使用しているのはLait (ミルク)ですが、フワッとした質感の肌なじみがよくBlur(少しムース状)の方が好みでした。リキッド・ファンデーションを塗る前の化粧下地として使用しています。

SVR Sun Secure Lait SPF50+
created by Rinker
SVR SUN SECURE | Blur SPF50+
created by Rinker

足裏ケア:XERIAL | Peel

きぬ

フランスに住んでから「足のかかとのガサガサ乾燥」が悩みで、裸足になるのが恥ずかしいと思えるレベル。日本で知られている、削らない角質ケア『babyfoot』はフランスでも購入できますが、SVRの方が安いです。

SVR – Xérial Peel – Masque exfoliant pieds
created by Rinker

主要ブランドの個人的感想

フランスの薬局で販売されている、SVR以外の次の主要なドクターズコスメ4ブランドの個人的感想を紹介します。

  • La Roche Posay(ラ・ロッシュ・ポゼ)
  • Avène(アベンヌ)
  • Bioderma(ビオデルマ)
  • Embryolisse(アンブリオリス)
きぬ

先述したとおり、美容マニアではありません。個人の感想として参考にしてもらえると幸いです。比較しつつ、私がSVRを選んだポイントも紹介します。

ラ・ロッシュ・ポゼ

日本でも購入ができて、人気も高いLa Roche Posay(ラ・ロッシュ・ポゼ)。

敏感肌向けのスキンケアが有名で、ニキビ・乾燥・UV対策にも強みを発揮するブランドです。

私も試したことがありますが、特に肌トラブルがない私にとっては「悪くはないけれど、特別な効果を感じるわけではない」というのが正直な感想です。

この話をフランスで仲良くしている日本人の友人(50代)に話したところ、彼女の義妹(フランス人)は「ラ・ロッシュポゼって、使ってみていまいちかなって思っていても、結局いちばん効果がある」と言っていたそう。

このあたりは肌質や好み、求める効果によって感じ方が分かれるのだと思います。

ちなみに、日本で人気の「UVイデア XL プロテクショントーンアップ」はフランスで販売はありません。

日本向けの商品のようです。

きぬ

敏感肌でも安心して使えるのがラ・ロッシュ・ポゼの良いところだと思いますが、普通肌の私には少し物足りない印象です。効果的なスキンケアがしたいので、SVRに気持ちが傾いています。

アベンヌ

Avène(アベンヌ)は敏感肌をはじめ、すべての肌タイプ使用できるスキンケアを展開しています。

冬の手荒れがひどかった時に、フランスの薬局で薬剤師さんにすすめられたのがアヴェンヌの「Cicalfate+ Crème Réparatrice Protectrice(シカルファット+ リペアクリーム)」でした。

これがとても良く、荒れた手がすぐに落ち着いたのを覚えています。

私のデスクに置いてあるクリームを見たフランス人の同僚(お母さんが皮膚科医)の家族も、このクリームを家族全員で使っているそうです。

ただ、洗顔フォーム、クレンジング、化粧水、日焼け止めクリームなど他のアヴェンヌ製品もいくつか試しましたが、どれも悪くはないけれど「これだ!」というヒット商品には個人的にはまだ出会えていません。

きぬ

アヴェンヌも、安心して使用できるブランドです。使用してみて、マイナスに感じたことは一度もありません。とはいえ、あまり手応えを感じていないのも事実。SVRのラインナップの方に惹かれています。

ビオデルマ

ビオデルマのクレンジングウォーター(サンシビオ H2O)は、フランスだけでなく日本でも有名な商品です。

私も化粧落としとして愛用中で、フランスの薬局で買えるドクターズコスメ系クレンジングの中では一番のお気に入りです。

他のクレンジング商品を試したこともありますが、ビオデルマに戻りました。

ただ、他の製品は未体験なので、今後試してみたいブランドのひとつです。

きぬ

ビオデルマはクレンジングが有名ですが、それ以外の商品を愛用する話を聞いたことがありません(私の周りに限った話です)。ビオデルマのクレンジングを使い切ったら、SVRのクレンジングに切り替えて比較したいと思っています。

アンブリオリス

40代後半以降、スキンケア商品はEmbryolisse(アンブリオリス)を愛用していました。

アンボリオリスを使い始めたきっかけは、近所に住む80代のマダムとの何気ない会話でした。

肌がきれいだったので、「何か特別なケアをされているんですか?」と聞いたところ、「アンボリオリスを長年使っているの」と笑顔で教えてくれたのです。

そのロングセラーぶり、そして実際に愛用している方の肌の美しさに感動し、私も使い始めました。

実際に使用してみると、高品質で値頃感があり、特に看板商品のクレーム・コンセントレは濃密なのにベタつかず、ローションは惜しみなく使えて、基礎化粧品としてとても優秀だと感じています。

きぬ

はっきりとは分かりませんが、アンブリオリスは5〜10年くらい愛用しているくらい気に入っていますが、50代は「もっと攻めたスキンケア」がしたい気分なので、SVRに少しずつ切り替えています。

まとめ|SVRは、フランスの薬局定番のドクターズコスメ

  • SVRは日本では無名でも、フランスの薬局では定番のドクターズコスメ。
  • 実用重視の姿勢は、50代の肌にとって信頼できる選択肢。
  • 流行や華やかさではなく、安心感と有効性を求める人におすすめしたいブランド。
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